DIALOGUE

入社20年目の同期入社社員が語る
これまでの長い社会人経験の中で
感じたこと、育んできたこと

入社20年目を迎えた同期入社の社員が集合し、当社での経験、これからの夢を語ります。
久しぶりの同期会のような和やかな語らいのうちにも、キャリアを積んだ社員らしい、
含蓄に富んだ言葉を聞くことができました。

三渕 卓

三渕 卓

都市創造本部 戦略事業部
コンサルティング部 課長

工学研究科 計画建設学専攻
1995年入社

学生時代に専攻した都市計画の知識を生かし、駅周辺の再開発に携わりたいと考え入社。入社後の半分は鉄道事業に従事し、駅の建築に取り組む。その後、経営企画室に移り賃貸住宅ブランドを立ち上げる。現在は、都市創造本部で沿線の土地建物資産所有者の方のコンサルティングを実施。シェアハウスや保育園などの事業展開を行いながら沿線価値の向上をはかっている。

石寺 敏

石寺 敏

経営企画室 企画部
企画課 課長

経済学部卒/国際マネジメント研究科 修了
1995年入社

ハードとしての街づくりだけでなく、ソフトという意味での街づくりに総合的に取り組んでいる企業であり、民間企業の良いところと政府や公共機関の良いところの双方を兼ね備えていることに惹かれて入社。入社して10年ほどは、財務、経営企画、IRなどの仕事を担当。その後、都市部門、生活サービス部門等で企画開発に従事。現在は、7月に民営化第1号案件としてスタートした仙台国際空港に代表される新たな事業開発業務に携わる。

朝倉 敦子

朝倉 敦子

株式会社東急BE(出向)
代表取締役社長

法学部 法律学科 卒
1995年入社

人の人生で大きな時間を占める「住まい」に関わる仕事を志望。東急電鉄は、家を提供するという一点に留まらず、その周辺環境や人の人生のさまざまな場面に関わることができることに惹かれ入社。20年ぐらいの会社人生の17年近くは不動産部門で勤務。商業施設や複合開発の企画・開発系の仕事をメインに行ってきた。2012年からは、東急電鉄の新入社員から役員までの人材育成、キャリア開発支援、東急電鉄の連結子会社の人材育成支援などに携わる。
現在は東急BEというカルチャースクールの運営会社へ出向し、100人のスタッフと共にお客さまに「楽しみ」「出会い」「自己実現」の場を提供すべくまい進している。

長い社会人人生で転機となった出来事とは

石寺 沿線にサービスを提供するグループ会社に出向して、その再建に携わった経験でしょうか。当時、某電気機器メーカーから出資を受け、合弁事業のように進めていたものの、業績低迷が続いていました。経営計画の立て直しから始まり、株主や経営陣の交代、資金調達方法の変更、事業戦略の軌道修正など、一連の業務を行うなかで、経営陣も現場の若手も交えて、昼夜問わず真剣に議論したのをよく覚えています。「第二の創業だ!」といって、経営理念などもみんなで作りました。そして会社は調子を取り戻し、設立以来初の黒字を達成。このようなプロセスに関わりながら肌身でヒシヒシと感じたのが、それがうまくいっているときのみんなの目の輝きや、逆にうまくいってないときの会社のどんよりとした雰囲気。経営というものの責任や大切さを目の当たりにしたというか、とにかく貴重な体験をさせてもらいました。その後、どの仕事に対してもがむしゃらに勉強して取り組むようになりましたね。マーケットを把握して、戦略を組み立てて、ゴールを設定して、プランを立てて、といった仕事のダイナミズムに魅せられたのだと思います。
朝倉 会社から新しい事業を考えるチャンスをもらったときのことです。私のチームには、沿線への若年層の流入といったテーマが与えられました。沿線に若年層を呼びこむため、若者が住みやすい街にするためにはどうすべきかを徹底的に議論しました。そのなかで、どうやら子どもが小学校に上がってから親御さんが困っているらしい、ということをつかんだんです。放課後に子どもを見てくれる場所がない。公共の学童保育では預かり時間など十分にニーズに対応しておらず、民間も当時はほとんどありませんでした。正直、大きな利益にはつながらない事業ですが、そのような社会的問題を解決することで、もっと住みやすい街になるのではないかという結論に至ったんです。すべては初めての試みなので、いろいろな方に相談しながら自分たちのアイデアをブラッシュアップ。使命感というか、ほかにやる人がいないなら自分たちがやる、という熱い思いでチーム一丸となって進めていったというかんじです。
三渕 学童保育の事業って、当時は確か「鉄道会社初」だったよね?
朝倉 そうなの。今は他の私鉄もやりはじめてるけれど、その時点では圧倒的に早かったんだよね。
三渕 私の印象に残った体験は、震災があった2011年に始めたビルの耐震サポートサービスのことです。自分の部下から「三渕さん、耐震のビジネスを考えました!」と相談されてすぐに動き出して、数週間後には事業プランを上層部にあげ承認を得ました。当時、私のチームは技術屋の集団だったので営業ノウハウなどまったくなく、一からスタート。東京都と組んで説明会を行ったり、メディアを活用して広報活動も行ったり。私にとっては、すべて初めての経験だったのですが、結果的には、ビルの建て替えなど大きな仕事も受注できるようになりました。行動力の大切さを改めて実感しました。
そんな活動の中で、一番驚いたことは東急電鉄という名前の強さです。ビルオーナーさんへの耐震の提案なんて有象無象ある中で、突然営業におじゃましても、東急電鉄なら会ってくれる。その一方で、どんな人物かもしっかりと見られています。ある案件で、「三渕さんたちのチームだったらぜひ頼むよ!」と人柄を理由に仕事をいただいたことは、とても嬉しかったですね。東急電鉄という名前の強さを肌で感じると同時に、その看板だけではなく、個人の信頼度も大切だというのがすごく実感できました。

ご自身が働くうえでのポリシーにしていること

三渕 「お客さまと株主のベストを目指す」ということですかね。より革新的な提案をする際、社内の意思決定者に届くのに時間がかかったり、途中でいろいろな指摘をうけて提案の原型がなくなったりしてしまうということがあります。しかし、そこで挫けてはいけないのです。私は駅やビルを作る部署にいたのですが、作りたいものがあっても、なかなか会社に受け入れてもらえないこともある。でも、それがお客さまのためになると自信があるのなら、仕方ないとあきらめるのではなく、何か突破口を探すことも必要です。自分の提案に対して「お客さまと株主は必ず喜んでくれる」という確信と覚悟を持つことが大切だと思っています。
朝倉 上司に言われたことをそのままやるのではなくて、正しいと思うことを貫いて行うということ、かな。
三渕 そうそう!仕事は自分が楽しいと思わないとね。時には「ヤンチャさ」も必要!(笑)
石寺 仕事のうえで優先順位を決めなくてはいけないとき、その行動をとってよいか迷うとき、「そこに大義はあるか?」「社会的価値を創造できているか?」を自分に問いかけるようにしています。好き嫌いや自己満足のレベルに留まってしまわないように、ということは常に意識をしていますね。また、仕事である以上、利益を生み出すことが求められますが、それだけではいけなくて。東急電鉄という、人々の生活に広く深く関わる公共性の高い会社で働いているのだから、普段からその意義を忘れないようにしています。
朝倉 私は、傍観者にならずに、自らが主体者として行動し、切り拓く人でありたいと思っています。二子玉川ライズ第一期事業の開発に携わったとき、これまでにないコンセプトで街づくりを行っていくにあたり、最終的に新しい街づくりのスキームを会社や地元関係者に対して提案し、実現するまでには何度も大きな壁にぶち当たりました。社内外にはさまざまな立場の関係者がいるため、総論賛成各論反対という状況で、なかなか具体的に前に進めない。これまでにないことを始めようとしているのだから困難があるのは当然で、そこから新しいことを切り拓いていくのはとても大変。とはいえ、問題意識を持っているにもかかわらず、傍観しているだけの人にはなりたくない。いくら大変でも挑戦をしていって、自ら行動していきたいし、いろいろなものにチャレンジしてきたからこそ得られるものがたくさんあったのだと確信しています。

『JAPAN VALUE 日本に、世界へ誇れる街を。』に関連して、
ご自身が将来、社会に対して提供したい価値とは

三渕 私が今一番注目しているのは、子育て主婦の眠れる力です。いろいろ調べてみると、東急沿線には働くことをあきらめたお母さんって本当に多い。こういった沿線の人の力を使って、一緒に何かを生み出していくことができれば、沿線としての価値はより高まるのではないかと。そんな中で、社内の起業制度や、ベンチャーを支援する「東急アクセラレートプログラム」が立ち上がったことはとても意義があると感じています。これからの時代、さまざまな企業と組んでいくべきであり、また、地域の住民と協働するというビジネスモデルができれば、沿線にさらなるパワーが生まれるのではないかなと思っています。沿線に住む人や企業がそれぞれ誇れる街になっていくことが「世界に誇れる街」のステップとして重要だと思う。
朝倉 その歴史を振り返ってみると東急電鉄は、生活者の方々が何を望んでいるか、この先何が必要になってくるかを考えながら、街の成熟度合いに応じて事業を展開してきた会社なんですよね。それはこの先も変わらないと思います。お客さまがより豊かな生活を送るために、何が必要なのか、何が課題になるのか。その中でも、例えば、少子高齢化は、まさに私たち東急電鉄が取り組んでいる大きな課題であり、かつそれは、世界に先駆けて日本が直面している課題でもあります。東急電鉄がこういった問題を解決していくことが、日本が抱える課題を解決するためのヒントになるかもしれないし、他の先進国のモデルになるかもしれない。自分たちが直接働きかけられるエリアは限られているかもしれませんが、世の中に大きな影響を与える可能性を持っている会社だと思っています。
石寺 高齢化、成熟化、人口減少はシンガポールでも起きているし、中国やアジアでも兆しが出てきていると言われます。つまり、ビジネスの手法で日本の社会課題を解決することができれば、それは、世界の求めるソリューションです。学校という言葉が校舎だけを表すものではないように、街は、ビルや電車のようなハードだけを指すのでなく、生活そのものを表しています。東急電鉄が掲げる「世界へ誇れる街」は、世界があこがれる生き方、暮らし方、働き方ができる街。そして、その生活を支えるべく提供されている東急電鉄のサービスは、世界をもう少し幸せにできる価値をもっていると考えています。

新入社員に期待すること
そして東急電鉄で活躍できる人材とは

朝倉 どういうことをしたいかという情熱や想いは、その人固有の特質であって、教えたり与えたりすることはできません。だから、そんな情熱を持っている人と一緒に働きたいですね。一方で、東急電鉄にはひとりで完結する仕事はありません。いかに周りの人を共感させて、力を出し合って同じ目的に向かえるかがとても重要なんです。
三渕 人口減少やグローバル化に伴い、当社のビジネスモデルも今後変化が必要だと思う。日ごろから学生や若手社員と接していて思うのは、若い人たちはいろんな情報を持っているし、これからの市場変化の予測に長けてるし、社会課題を解決しようと思ってる人が多い。そんなみなさんには、東急電鉄やグループのリソースを使って「どうやって社会を変えていくか」の提案をどんどんしてほしい。「お客さまと株主のために」ぼくらと一緒になって会社に提案していける人材に期待してます!
石寺 やはり課題を正確に処理するということは必要。ですが、それだけではいい仕事はできないと思っています。感性を大切にして、自ら問題を発見し解決策を考えていく。そういう発想を持って動いていけるような人に、ぜひ入社してほしいですね。それぞれの分野に専門の企業はたくさんありますが、東急電鉄は複雑化した世の中で、その世の中全体へ取り組んでいける数少ない会社の一つだからこそ、課題の本質を見極められるスタンスを持っている人が活躍できる会社だと思うんです。